風紀委員長のとある事情
* 松永さんの正体 *
先に応接セットの黒のソファーに、
どかっと座った千堂に続いて、
詩織も対のソファーに千堂とは、
正面位置じゃない方に座ると、
わざわざ詩織の正面位置の方に座ってきた千堂に、ムカっとしながらも持ってきたお弁当を千堂の前に置き自分の分も開ける。
さっき松永さんで時間くっちゃったけど大丈夫かな。
壁時計を確認していると、ここまで何の音も無かった耳に千堂の声が入ってきた。
「あいつの事知らないのか?」
「えっ」
「いや、さっきのあいつだよ」
「え~と...」
まさに『?』マークが詩織の頭上に見えたのだろうか、千堂にため息をつかれる。
「お前...あいつ生徒会長だぞ、一応」
「へ?」