風紀委員長のとある事情
「___なので教員の皆様には昼休みにお話を伺いに行きます。
あとこれは伝えそびれてしまったのですが、
一週間ほど前から屋上に監視カメラを設置させていただきました」
空気が氷のように固まっていくのがわかった。
「___覚悟しておいて下さいね」
詩織の頭の中に千堂のあの"悪魔の笑み"が占拠する。
「___それと、
2年A組甲斐原詩織!
すぐに風紀委員会室に来て下さい!
以上です」
力を入れた声で詩織のフルネーム+クラス付きを叫ばれる。
見事に手から本が滑り落ちた。
「よびっ...呼び出された......」
頭を抱える詩織。
あのことだろう。
思い出したくもない、あんなこと。
昨日の朝のことだ.........