風紀委員長のとある事情





「___なので教員の皆様には昼休みにお話を伺いに行きます。



あとこれは伝えそびれてしまったのですが、


一週間ほど前から屋上に監視カメラを設置させていただきました」



空気が氷のように固まっていくのがわかった。





「___覚悟しておいて下さいね」



詩織の頭の中に千堂のあの"悪魔の笑み"が占拠する。





「___それと、


2年A組甲斐原詩織!



すぐに風紀委員会室に来て下さい!



以上です」



力を入れた声で詩織のフルネーム+クラス付きを叫ばれる。

見事に手から本が滑り落ちた。



「よびっ...呼び出された......」


頭を抱える詩織。


あのことだろう。
思い出したくもない、あんなこと。
昨日の朝のことだ.........




< 4 / 52 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop