幕末の恋と花のかおり【完】
帰り道。
「平助くん、左之さん、しんぱっつぁん!
今日はありがとね!」
「べつにいいよ! 僕達も楽しかったし」
笑顔で平助くんが言う。
「そうだぞ! それに今日はお前の女の子への男前な対応が見れたしな」
と、しんぱっつぁん。
「ああ。それにな、お前はもうちょっと俺達を頼れよ。
お前はもう仲間だし、新選組という家族の一員なんだからな」
【仲間】、【家族】。その言葉は、少しくすぐったくて、でも、私の心にすんなりと入ってきた。
「ありがとう!
新選組が家族なら、左之さんとしんぱっつぁんはお兄ちゃんで、
一くんは、お姉ちゃん!
そんでね、源さんはお母さんで近藤さんはお父さん!」
「土方さんとか総司は?」
「平助くんと沖田さんと八十八は近所の幼馴染かなぁ?
土方さんはぁ…。なんだろ?
あっ! 近所のうるさいおばさん!!」