幕末の恋と花のかおり【完】
山崎さんがそう告げると、土方さんは一息おいて、
「そこでだ。
十一番隊隊長、松田花織、お前にしかできない任務を与える」
そう言った。
「お前に島原に潜入してもらう。」
何より最初に思ったことは
「私なんかが芸妓さんの格好をしたら、売上落ちちゃいませんか?」
ただそれだけ。
しかし、平助くんたち三馬鹿が
「そんなことねぇよ!」
そう言ってくれた。
「この任務は監察方の仕事にも関わってくる。
山崎に島原でのお前の警護を任せる。」