幕末の恋と花のかおり【完】



「総司、花織!! 無事か!?」

仲間の確かな姿を見て花織の目から涙が流れた。
史実では永倉も藤堂も怪我をするはずだったのだ。


「平助くん、しんぱっつぁん。怪我は……?」


花織が聞くと永倉と藤堂は怪我をしていないと答えた。そして、彼らは自慢げに微笑んだ。


「見てのとおり、刀はぼろぼろになったけどな!」



「……無事で、良かった……。」



花織の目からは再び涙がとめどなく流れていく。


自分は彼らの歴史を変えられたと思うと、少し嬉しかった。











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