如何にして、コレに至るか

逃げなきゃ。逃げなきゃ。彼と一緒に。私の大切な人。大事な人。愛している人。愛して、愛していた。好きだった、何よりも好きだった、本当に愛していた。愛していた、愛して、愛していたのに。

「大丈夫だよ。俺は三葉を嫌ったりしない。どんな目に合わされても、そばにいるよ」

行かなきゃ、出よう。彼と。いつもの彼と。あの彼と、彼が、逃げなきゃ、宮本さん、宮本逢瀬さんと、一緒に。いつもの優しい彼と、寄り添って、逃げなきゃ。いやだ、逃げなきゃ、彼と逃げなきゃ、大好きな彼と逃げなきゃ、だいすあいして、のにげなきゃ。

「三葉も、そうだろう?」

にげなきゃ、みやもとさ、ん、と、にげ、みやもさんが、ちがう、こんなの、ちがうのに、ちがうにげなきゃ、だいすきな、だいすーー大好きなっ、大好きなっ、彼が、彼から、にげ。

「何があっても、俺のそばから離れられないのは。だって俺たち」

わたしは、かれと。



「愛し合っているのだから」



あいしあっているのだから。






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