遊園地は眠らない
今度も当たり前だが、鏡が張り巡らされた道だった。

少し違うのは、たまに鏡の代わりにガラスがはめこんであり、向こう側が見えること。

それがまた、方向感覚をなくした。


ガンッ


時折、雅哉がガラスにぶつかる。

「んだよ、クソッ」

もう、どっちに進んでいるのかわからなかった。

行き止まりになり、少し戻ったりしているうちに、
「マジかよ」
私たちは、またあのソファの部屋に戻って来ていた。

「今度は真ん中の道」

イライラした口調で、雅哉が歩き出す。
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