遊園地は眠らない
涙がおさまると、ゆっくりと私は体を起こした。

後ろで固定された手で、手錠を外そうと体をひねりながら動く。

おもちゃの手錠は、レバーを押すだけで簡単に開いた。

両手のそれを取ると、狂ったような奇声をあげながらそれを投げ捨てる。

続いて、顔にあるゴミ袋を乱暴に破く。

倒れた時に出たのか、鼻血が出ているようだ。

涙と混じってあごからこぼれ落ちる。


血の匂い。


足首のロープをほどくと、またその場で泣き声を上げた。

床を両手でガンガンと何度も叩いた。

自分が狂ってしまいそう。


声の限り、私は泣き叫んだ。
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