遊園地は眠らない
「まぁ、まだ若いから」

「藤森さんだってまだ若いじゃないですかぁ。僕は何年刑事やってても、若い子たちの殺人には慣れないんです」

一気にアイスコーヒーをあおると、ふくれた顔をした。

「はいはい」

苦笑しながら、藤森は立ち上がった。

「もう、仕事は終わり。宮崎君のカウンセリングしてる場合じゃないのよね。疲れちゃった」

「あ、すみませんでした。ついつい藤森さんには話したくなっちゃうんです」

照れたような顔をして、宮崎も立ち上がる。


「帰ろっか」


そう藤森が言った瞬間、部屋の電気が消えた。
< 347 / 351 >

この作品をシェア

pagetop