遊園地は眠らない
駿は誰にでもやさしいんだよね。

だから、好きになったのもあるけれど。

でもろくに話したことのない私が、萌絵みたいに言えるわけもないし。

なんでもないような顔をするのも、なんだか悲しい。

「雅哉、行こ」

七海は当然のように言う。

「おう」

と、返す雅哉。


「紗栄子、一緒に乗ろう」

陽菜がそう声をかける。


そうだよね。

やっぱりグループの一員でない私はひとりになるしかない。 


わかっていたけど、なんだか複雑。
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