Sweet†honey
いらいら!!!




逃 げ る つ も り




絶対逃げるつもりじゃん。
なに?知らない演技でもすんのか?
なに?間違い電話作戦で、次かけたら着信拒否とかしてんの?


なに?メールもアドレス変更か、受信拒否でもしてしまうつもり?





ポケットの中で、長い爪と爪をクロスして拳を握った。
眉間にシワを寄せて、舌打ちした私の横を、ファミレスから出てきた女子高生二人がさ?


道の端っこに横に並んで歩かずに、整列すべく前後に並んで、明らか私から離れて横を通りすぎたの。



歩道は、さほど広くもないよ?
けど、狭くもない。
なのに
なぜ?そこまで離れるわけ?





歩いてく背中を睨みながら目で追いかけて、イライラしながら、長い髪を揺らして顔を前に向けた。





「なに?なんなのその笑い方(笑)ばかにしてんの?
じいさんのフリですか?
間違い電話だと思い込ませるつもりなわけ?
なに?給料払うつったよね?朝一で振り込むから安心しろっつたよね?!
こっちはあの給料がなけりゃ、全財産二万円なんだよ!なめんじゃねぇぞぉぉぉ!
労働基準局に通報すんどこるぁぁぁぁぁあ!!!!!!」



スマホをマイクのように口元へもってきて、腹の底から声を張り上げた。


直線の歩道の、端から端まで轟くんじゃないかってくらいの大声なの。
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