やっと捕まえた。
「しばらくでした。」
「うちを切っておいて、何のようですかね。坂口副社長…。」

ふてぶてしい態度、勝ち誇ったような顔

本当は、殴ってやりたいくらいだ。
だが、そんな子供じみた事するわけない


「相川さん、貴方が行なっている事業について調べさせてもらいました。
我が社への信頼を利用して
お客様を騙す。私利私欲に走る最低な事
私は、そのような会社と手を切れて
とても良かったと思っております。」

「私が何をしたと?おかしな言いがかりはやめて頂きたいものです、ははは。」

「高井、あれを。」「はい、副社長どうぞ。」
あちこちから集めた証拠を突きつけた、
「これは…。」
そう。内部にうちの社員を侵入させ
こちらの社員として働かせていた。
証拠が集まった。
たくさんの写真。
資材を取り替える場面、価格を書き換えた内部資料。
「相川さん、悪いがこれを警察に送ってある。これは犯罪なんですよ。」
「貴方を信用したお客様にきちんと謝罪し、返金して下さい。そして、我が社の看板に泥を塗る行為を私は絶対許さない
覚悟して下さい。では、」

少し売り上げが下降していた原因を
調べて行くうちにこの事実に至った。
ようやく解決できる。
俺は、ホッと肩の荷が下りた。

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