やっと捕まえた。
「…。出産するなら、意思疎通の出来る
日本がいいに決まってる。今なら、
帰国して母国での出産がいい。ただ。
真美の世話。直人のサポート。悩む…。

日本と違い、検診で通うクリニック。
出産をする病院。
問題が発生しても対応出来る小児科医。

本当、大変。

そんな事を考えてたら、メールが届く。

「葵、帰って来ない?お母さん少しお休みもらえそうなの。直人さんのお母さんも、真美や産まれてくる赤ちゃんの顔が見たいって、直人さんに話して欲しいの
お願いね。」

「お母さん…。そうよね。渡米してから
会ってないもの。真美の成長も気になるだろうし。」

帰宅した直人にそれとなく近づく。

「あのね…。」
メールでの内容を説明して
帰国する方向で検討して欲しいと…。
「その話…。飛行機に乗ることに不安があると…。飛行中に何かあったらと…。
私は、今、思っていることを力説した
タメだ。の一言。」涙が…。

「パパ!!ママと赤ちゃんを泣かせて!
可哀想でしょ!」
「パパは、ママと赤ちゃんのこと、真美のことを考えて!」

「ママ?泣かないでね。」
小さな掌が私の頭を撫でた。
こんなに優しい子に育って…。それだけで、嬉しくて、また、涙。
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