TRIGGER!2
女性のそんな顔を見て、放っておける訳がない。
それでなくても、自分はいつも、美和の歌声に癒されているのだから。
「何でも言って下さい。私はこれでも刑事の端くれですし、何か美和さんの役に立てるかも知れない」
「・・・それよ」
ほっぺたを膨らませて、美和は風間を軽く睨む。
風間はきょとんとして、美和を見た。
「隼人ってさ、物凄い人見知りでしょ。あたしも最初は苦労したのよ、このカタブツをどうやって料理してやろうか、って」
「料理・・・」
「そう。これでもホステスの端くれなのよ、どんなお客さんにも気軽に接してもらえるようにならなきゃ。じゃないと、信頼関係は生まれないから」
腰に手を当てて言う美和。
「こっちは充分信頼してますが」
「いーえ、隼人はまだあたしに心を許していないわ。未だに『美和さん』なんて呼んでるし」
あぁ、そこか。
美和が何を言いたかったのか、ようやく分かった。
そして苦笑して。
「信頼と呼び方は関係ないと思いますけど」
「あるわよ。あたしは隼人って呼んでるでしょ?」
「いやさすがに、呼び捨てにする訳には」
「あたしがそうして欲しいの」
風間の言葉を遮って、美和は言った。
その迫力に押されて、風間は。
「・・・美和」
目の前にいる、真っ赤なドレスがよく似合う美人に、小さく言った。
美和は、クスッと笑いーーそして。
「もう、どうしていいのか・・・」
唇を噛み締めて、美和はカウンターの中で俯いた。
「言って下さい。少なくともこれ以上、悪くはならないでしょう?」
「そうね・・・」
シンクに置いた手が、震えていた。
尋常じゃないその態度に、風間は眉をひそめた。
それでなくても、自分はいつも、美和の歌声に癒されているのだから。
「何でも言って下さい。私はこれでも刑事の端くれですし、何か美和さんの役に立てるかも知れない」
「・・・それよ」
ほっぺたを膨らませて、美和は風間を軽く睨む。
風間はきょとんとして、美和を見た。
「隼人ってさ、物凄い人見知りでしょ。あたしも最初は苦労したのよ、このカタブツをどうやって料理してやろうか、って」
「料理・・・」
「そう。これでもホステスの端くれなのよ、どんなお客さんにも気軽に接してもらえるようにならなきゃ。じゃないと、信頼関係は生まれないから」
腰に手を当てて言う美和。
「こっちは充分信頼してますが」
「いーえ、隼人はまだあたしに心を許していないわ。未だに『美和さん』なんて呼んでるし」
あぁ、そこか。
美和が何を言いたかったのか、ようやく分かった。
そして苦笑して。
「信頼と呼び方は関係ないと思いますけど」
「あるわよ。あたしは隼人って呼んでるでしょ?」
「いやさすがに、呼び捨てにする訳には」
「あたしがそうして欲しいの」
風間の言葉を遮って、美和は言った。
その迫力に押されて、風間は。
「・・・美和」
目の前にいる、真っ赤なドレスがよく似合う美人に、小さく言った。
美和は、クスッと笑いーーそして。
「もう、どうしていいのか・・・」
唇を噛み締めて、美和はカウンターの中で俯いた。
「言って下さい。少なくともこれ以上、悪くはならないでしょう?」
「そうね・・・」
シンクに置いた手が、震えていた。
尋常じゃないその態度に、風間は眉をひそめた。