TRIGGER!2
人の気配を感じて、2人は茂みの影に身を隠す。
建物ばかりに気を取られていて、森にはあまり注目していなかった。
よく見ると、森の向こうには豪邸が建っている。
ここの院長の自宅なのだろうか?
茂みの向こう側で、年配の男二人が立ち話をしているのが見えた。
「なぁ。あいつら、どっちかな」
彩香は小声で風間に聞いた。
「何とも言えませんね。距離が遠くて・・・」
だよな、と頷いて、彩香は目を細めた。
どちらもラフな格好をしているが、1人はスキンヘッドで痩せ型の人相が悪そうな男。
もう1人は、白髪混じりの頭髪と同じような口ひげをたくわえた、がっしりとした体型の男だった。
「ヒゲの方は、ここの医院のオーナーですね。名前は佐久間忠彦。もう1人は、見たことがないですが」
「悪人顔だよな」
ニヤリと笑いながら、彩香は言った。
このオヤジ2人が、今ここで彩香たちにとってまやかしなら、休みに友達と談笑している微笑ましい光景でしかないのだが。
もし、そうではなかったら。
「何か渡したな」
彩香は呟く。
遠目でよく分からないが、スキンヘッドは佐久間に大きな封筒のようなものを渡していた。
変わりに、佐久間は小さな封筒をスキンヘッドに渡す。
「なぁ隼人」
「何ですか」
「あたしの勘じゃ、あいつら間違いなく悪さしてるよ」
「まぁ、勘が鋭くなくてもそう思いますがね」
ごくごく小さな声で会話をするので、必然的に2人は至近距離に顔を寄せている。
「で、どうすんの?」
彩香は聞いた。
「今日の仕事はドアの確認だけです。彼らの事はスルーしましょう」
「りょーかい」
風間の答えに頷いて彩香が振り返り、建物の二階を見上げた、その時だった。
不意に、目的のドア・・・建物の二階にある窓が、ガラガラと音を立てて開く。
風間もつられて、二階を見上げた。
建物ばかりに気を取られていて、森にはあまり注目していなかった。
よく見ると、森の向こうには豪邸が建っている。
ここの院長の自宅なのだろうか?
茂みの向こう側で、年配の男二人が立ち話をしているのが見えた。
「なぁ。あいつら、どっちかな」
彩香は小声で風間に聞いた。
「何とも言えませんね。距離が遠くて・・・」
だよな、と頷いて、彩香は目を細めた。
どちらもラフな格好をしているが、1人はスキンヘッドで痩せ型の人相が悪そうな男。
もう1人は、白髪混じりの頭髪と同じような口ひげをたくわえた、がっしりとした体型の男だった。
「ヒゲの方は、ここの医院のオーナーですね。名前は佐久間忠彦。もう1人は、見たことがないですが」
「悪人顔だよな」
ニヤリと笑いながら、彩香は言った。
このオヤジ2人が、今ここで彩香たちにとってまやかしなら、休みに友達と談笑している微笑ましい光景でしかないのだが。
もし、そうではなかったら。
「何か渡したな」
彩香は呟く。
遠目でよく分からないが、スキンヘッドは佐久間に大きな封筒のようなものを渡していた。
変わりに、佐久間は小さな封筒をスキンヘッドに渡す。
「なぁ隼人」
「何ですか」
「あたしの勘じゃ、あいつら間違いなく悪さしてるよ」
「まぁ、勘が鋭くなくてもそう思いますがね」
ごくごく小さな声で会話をするので、必然的に2人は至近距離に顔を寄せている。
「で、どうすんの?」
彩香は聞いた。
「今日の仕事はドアの確認だけです。彼らの事はスルーしましょう」
「りょーかい」
風間の答えに頷いて彩香が振り返り、建物の二階を見上げた、その時だった。
不意に、目的のドア・・・建物の二階にある窓が、ガラガラと音を立てて開く。
風間もつられて、二階を見上げた。