TRIGGER!2
「そこまでは分かったよ。んで、心当たりは?」
彩香が聞くと、高田はまたヒャヒャヒャと笑って。
『ないからお嬢ちゃんに聞こうと思って電話したんだけどなぁ』
「本職が何言ってんだよ、こっちはド素人なんだ」
『まぁ、今回は若い女の子の声が聞けただけでも良しとするかね。何かあったら俺にも教えてくれよ、力になれることもあるかも知れんしな』
「あぁ」
『有力な情報なら、酒奢ってやるからなぁ』
「分かったっつってんだろ」
それだけ話すと、じゃあなぁ、と高田は電話を切った。
「どんだけ切羽詰まってんだ、あのジジイ」
彩香は軽くため息をつくと、携帯を風間に返す。
「署長は最初、社長と連絡を取ろうとしたみたいですが・・・」
高田は彩香の番号を知らないから、彩香から情報を聞き出す為に最初峯口に連絡を取った。
だが峯口は電話に出ず、ダメもとで風間に電話を掛けてきたのだ。
この国で一番忙しいとも言われる警察の署長、しかもこの道何十年のベテラン刑事でもある高田ですら、今回はそれほどまでに情報に乏しいらしい。
彩香は簡単に今の話をジョージと風間に聞かせた。
「本当に心当たりはないんですか?」
風間が聞く。
彩香は首を横に振って。
「あたしはドアの確認しに店に行っただけだ。二つとも初めて行く店だったし、バーテンダーもオバサンもあたしは初対面ーー」
そこまで言って、彩香は気付く。
あの時、二人と初対面ではなかったヤツがいる。
「ホクロのヤツ・・・!」
変身していたとは言え、四階のホクロはバーテンダーともママとも顔見知りだった。
今のところ、共通点はここだけだ。
そしてあの日、もう一つ共通する店がある。
「あたし『スターダスト』行ってくる!」
彩香はそう言うと、マンションの部屋を飛び出した。
そんな彩香の背中を見送ってから、ジョージと風間は顔を見合わせて。
「ホント、鉄砲玉だよなぁ」
「無鉄砲とも言うな」
「んで、どーすんだ隼人?」
「もちろん、追うに決まってる。まだ夜は明けてないんだ、犯人がこのまま大人しく家に帰っている保障はない」
そうだな、と同意して、2人も彩香の後を追った。
彩香が聞くと、高田はまたヒャヒャヒャと笑って。
『ないからお嬢ちゃんに聞こうと思って電話したんだけどなぁ』
「本職が何言ってんだよ、こっちはド素人なんだ」
『まぁ、今回は若い女の子の声が聞けただけでも良しとするかね。何かあったら俺にも教えてくれよ、力になれることもあるかも知れんしな』
「あぁ」
『有力な情報なら、酒奢ってやるからなぁ』
「分かったっつってんだろ」
それだけ話すと、じゃあなぁ、と高田は電話を切った。
「どんだけ切羽詰まってんだ、あのジジイ」
彩香は軽くため息をつくと、携帯を風間に返す。
「署長は最初、社長と連絡を取ろうとしたみたいですが・・・」
高田は彩香の番号を知らないから、彩香から情報を聞き出す為に最初峯口に連絡を取った。
だが峯口は電話に出ず、ダメもとで風間に電話を掛けてきたのだ。
この国で一番忙しいとも言われる警察の署長、しかもこの道何十年のベテラン刑事でもある高田ですら、今回はそれほどまでに情報に乏しいらしい。
彩香は簡単に今の話をジョージと風間に聞かせた。
「本当に心当たりはないんですか?」
風間が聞く。
彩香は首を横に振って。
「あたしはドアの確認しに店に行っただけだ。二つとも初めて行く店だったし、バーテンダーもオバサンもあたしは初対面ーー」
そこまで言って、彩香は気付く。
あの時、二人と初対面ではなかったヤツがいる。
「ホクロのヤツ・・・!」
変身していたとは言え、四階のホクロはバーテンダーともママとも顔見知りだった。
今のところ、共通点はここだけだ。
そしてあの日、もう一つ共通する店がある。
「あたし『スターダスト』行ってくる!」
彩香はそう言うと、マンションの部屋を飛び出した。
そんな彩香の背中を見送ってから、ジョージと風間は顔を見合わせて。
「ホント、鉄砲玉だよなぁ」
「無鉄砲とも言うな」
「んで、どーすんだ隼人?」
「もちろん、追うに決まってる。まだ夜は明けてないんだ、犯人がこのまま大人しく家に帰っている保障はない」
そうだな、と同意して、2人も彩香の後を追った。