TRIGGER!2
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「何か機嫌悪いのか、ジョージ?」
病院に向かう救急車の中で、彩香はさっきから口数が少ないジョージの顔を覗き込んだ。
「別に」
「もしかして、怪我、ヤバいのか?」
「何でもねぇよ」
2人とも一応、応急手当はしてあるのだが。
いつもなら看護士にナンパでもしそうなものを、ジョージはさっきから仏頂面で腕組みをしたまま、何も喋らない。
何でなのか分からずに、彩香は首を傾げる。
「彩香さん」
風間が彩香を呼んだ。
「病院にはイチゴが居ますよ。私達が治療を受けている間、ついでにお見舞いしてきたらどうですか?」
ついでというのも失礼な話だが、それもそうだなと彩香は頷いた。
それに、血まみれのこのシャツで病院を歩き回るのも気が引ける。
イチゴの所に着替え用のシャツがあるはずだ。
サイズが大きいのはこの際我慢して、それこそついでにシャツを借りる事にしよう。
自分のシャツを眺めている彩香に、風間はスーツの上着を脱いで手渡した。
「袖が破れていますが、ないよりはマシでしょう。着ていて下さい」
「あぁ、サンキュ」
言われた通りに上着を羽織ったら、いつもの風間の匂いがした。
たったこれだけの事なのに、包み込まれるような安らぎを感じる。
・・・だが、それにしても。
「ねぇ、ホントに何か嫌なことでもあったのか?」
まだ口を開かないジョージに、彩香が声を掛ける。
「・・・うるせぇな」
「ムカつくなぁ!」
彩香はジョージに詰め寄る。
「言いたい事があったらハッキリ言えよ! 訳わかんねぇじゃねぇか!」
「・・・・・」
彩香が怒鳴っても、ジョージは両目を閉じて寝たふりをしている。
そんなジョージの態度に、わなわなと震える彩香。
「何か機嫌悪いのか、ジョージ?」
病院に向かう救急車の中で、彩香はさっきから口数が少ないジョージの顔を覗き込んだ。
「別に」
「もしかして、怪我、ヤバいのか?」
「何でもねぇよ」
2人とも一応、応急手当はしてあるのだが。
いつもなら看護士にナンパでもしそうなものを、ジョージはさっきから仏頂面で腕組みをしたまま、何も喋らない。
何でなのか分からずに、彩香は首を傾げる。
「彩香さん」
風間が彩香を呼んだ。
「病院にはイチゴが居ますよ。私達が治療を受けている間、ついでにお見舞いしてきたらどうですか?」
ついでというのも失礼な話だが、それもそうだなと彩香は頷いた。
それに、血まみれのこのシャツで病院を歩き回るのも気が引ける。
イチゴの所に着替え用のシャツがあるはずだ。
サイズが大きいのはこの際我慢して、それこそついでにシャツを借りる事にしよう。
自分のシャツを眺めている彩香に、風間はスーツの上着を脱いで手渡した。
「袖が破れていますが、ないよりはマシでしょう。着ていて下さい」
「あぁ、サンキュ」
言われた通りに上着を羽織ったら、いつもの風間の匂いがした。
たったこれだけの事なのに、包み込まれるような安らぎを感じる。
・・・だが、それにしても。
「ねぇ、ホントに何か嫌なことでもあったのか?」
まだ口を開かないジョージに、彩香が声を掛ける。
「・・・うるせぇな」
「ムカつくなぁ!」
彩香はジョージに詰め寄る。
「言いたい事があったらハッキリ言えよ! 訳わかんねぇじゃねぇか!」
「・・・・・」
彩香が怒鳴っても、ジョージは両目を閉じて寝たふりをしている。
そんなジョージの態度に、わなわなと震える彩香。