TRIGGER!2
そんな山田の姿を発見したトリオが、黙っているはずはない。
「あらヤダ、署長の所の新人さん? か~わ~い~い~!」
「ね、ね、今度飲みに来てよぉ、お姉さん達が可愛がってあげる!」
「・・・大人にしてあげるから♪」
「ひっ・・・ひぃぃ・・・!」
3人に囲まれてすっかり怯えている山田を見て、さすがに気の毒に思った彩香。
「そのくらいにしとけよ」
「あはは、だってあんまり初々しいからぁ」
「この街じゃ貴重よ、まだ汚れてない人種は」
オカマちゃんトリオは山田の頬をひと撫ですると、名残惜しそうに離れる。
「まぁ、それは置いといて。あたしの女の勘がね、病院なんかで大人しく寝てる場合じゃないって言ってるんだけど」
イチゴは腕組みをして彩香たちを見ると、不敵な笑みを浮かべた。
「それにね、ママも毎朝ここに来てくれていたんだけど、今朝は来てないし」
「代わりに彩香たちがそんな格好で現れるって事は・・・何かあるんでしょ?」
もうこうなったら、いい子で入院してろなんて言える雰囲気ではない。
「桜子ママはウチの社長と一緒に行動しています。無事ですから、安心してください」
昨夜峯口に連絡を取った時に、そう言っていたらしい。
風間はまた写真を見ながら、しばらく何かを考え込んでいた。
「その写真で、何か分かったのか?」
彩香が聞くと、風間は頷いて、再び写真を見つめる。
「このステージの真ん前に、佐久間が写っています」
ここにいる全員が、一斉に写真を覗き込んだ。
ステージ下は暗くてよく分からないが、確かに、テーブルにはステージに釘付けになる佐久間の姿が写っていた。
そして、少し声を低くして、風間は彩香に聞いた。
「その向かい側にいる男・・・見覚えがないですか?」
彩香は写真を凝視する。
ステージから漏れるスポットライトの光に微かに照らされて、佐久間もかろうじて判別できるくらいだが・・・その同じテーブルに座っている男は、ハンチング帽を被って、口髭を生やしている。
「誰だっけ・・・?」
どこかで見たことがあるような気がするのだが。
「私も、直ぐには思い出せませんでしたよ。つい最近見た時は帽子を被っていませんでしたし、口髭もなかった」
「・・・あっ!」
そこまで言われて、彩香は思い出す。
「あらヤダ、署長の所の新人さん? か~わ~い~い~!」
「ね、ね、今度飲みに来てよぉ、お姉さん達が可愛がってあげる!」
「・・・大人にしてあげるから♪」
「ひっ・・・ひぃぃ・・・!」
3人に囲まれてすっかり怯えている山田を見て、さすがに気の毒に思った彩香。
「そのくらいにしとけよ」
「あはは、だってあんまり初々しいからぁ」
「この街じゃ貴重よ、まだ汚れてない人種は」
オカマちゃんトリオは山田の頬をひと撫ですると、名残惜しそうに離れる。
「まぁ、それは置いといて。あたしの女の勘がね、病院なんかで大人しく寝てる場合じゃないって言ってるんだけど」
イチゴは腕組みをして彩香たちを見ると、不敵な笑みを浮かべた。
「それにね、ママも毎朝ここに来てくれていたんだけど、今朝は来てないし」
「代わりに彩香たちがそんな格好で現れるって事は・・・何かあるんでしょ?」
もうこうなったら、いい子で入院してろなんて言える雰囲気ではない。
「桜子ママはウチの社長と一緒に行動しています。無事ですから、安心してください」
昨夜峯口に連絡を取った時に、そう言っていたらしい。
風間はまた写真を見ながら、しばらく何かを考え込んでいた。
「その写真で、何か分かったのか?」
彩香が聞くと、風間は頷いて、再び写真を見つめる。
「このステージの真ん前に、佐久間が写っています」
ここにいる全員が、一斉に写真を覗き込んだ。
ステージ下は暗くてよく分からないが、確かに、テーブルにはステージに釘付けになる佐久間の姿が写っていた。
そして、少し声を低くして、風間は彩香に聞いた。
「その向かい側にいる男・・・見覚えがないですか?」
彩香は写真を凝視する。
ステージから漏れるスポットライトの光に微かに照らされて、佐久間もかろうじて判別できるくらいだが・・・その同じテーブルに座っている男は、ハンチング帽を被って、口髭を生やしている。
「誰だっけ・・・?」
どこかで見たことがあるような気がするのだが。
「私も、直ぐには思い出せませんでしたよ。つい最近見た時は帽子を被っていませんでしたし、口髭もなかった」
「・・・あっ!」
そこまで言われて、彩香は思い出す。