TRIGGER!2
「あんたが・・・終わらせてくれるんだな?」


 そう言って、彼女は、真っ直ぐにこっちを見つめた。


 その時、一筋の風が吹く。


「ーーいや」


 峯口は、彼女に応えるように、笑顔を浮かべる。


 いや、見方によっては、悲しそうに。


「これからーー始まるんだ。そうだろ、彩香・・・」



 彩香の瞳に、微かに光が揺らめいた。



 そしてゆっくりと、目を閉じる。



 風はスッと、塊のようになって彩香の前を包み込む。



 峯口は、冷たく重い引き金を引いたーー。

























【end】
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