TRIGGER!2
「最近さぁ、四階のホクロの奴、ここに来てる?」
兎にも角にも、名前すら分からないないというのは不便な事だ。
だが桜子には、ちゃんと通じたらしい。
「あの子? そうねぇ・・・二日前の早い時間にに来たわよ。その時は、何処かのホステスみたいな格好しててね、一杯だけ飲んですぐに帰っちゃったけど」
毎度思うのだが、四階の住人は何を根拠に変身をしているのだろうか。
「どうしたの? あの子に何か用事でも?」
「あぁ、仕事が入ってさ、アイツを急いで捕まえたいんだよねぇ。何処にいるかな」
「さぁ・・・。あの子が家にいるところなんて、想像出来ないものねぇ」
だよなぁ、と、彩香はグラスを口に運んだ。
だがその途端、後ろから羽交い締めにされる。
「どぉしたのよぉ彩香ぁ~、さっきからシケた顔しちゃってさぁ~!」
「無愛想なのは仕方ないけど、浮かない顔ってのはこの店に合わないわよぉ!」
「そぉよぉ、そんな顔してると、元気付けてやりたくなっちゃうじゃない!」
真後ろと両脇からガッチリと動きを押さえ込まれている彩香。
この店の人気ホステストリオ、イチゴとキウイとグレープだ。
「・・・お前ら・・・」
飲もうとしたウイスキーを顔中に浴びた彩香は、わなわなと震える。
当然、3人がかりでガッチリと囲んでいるのは、彩香から不意打ちの攻撃を食らわない為である。
オカマちゃんと言っても所詮男、しかも3人とも一般の男性よりも遥かにガッチリ体型だ。
さすがの彩香も、身動きひとつ出来ずにいる。
「あぁアナタ達、あのホクロの子が何処にいるかなんて・・・知らないわよね?」
桜子も協力してくれようとしているのは分かるが、答えを期待しているような口振りではない。
「さぁ?」
「そうねぇ・・・あの子ほど訳が分からない子って居ないものね」
キウイとグレープは、予想通りの答えを言った。
「分かったからいい加減離せよ!」
羽交い締めから逃れようと、彩香はもがく。
兎にも角にも、名前すら分からないないというのは不便な事だ。
だが桜子には、ちゃんと通じたらしい。
「あの子? そうねぇ・・・二日前の早い時間にに来たわよ。その時は、何処かのホステスみたいな格好しててね、一杯だけ飲んですぐに帰っちゃったけど」
毎度思うのだが、四階の住人は何を根拠に変身をしているのだろうか。
「どうしたの? あの子に何か用事でも?」
「あぁ、仕事が入ってさ、アイツを急いで捕まえたいんだよねぇ。何処にいるかな」
「さぁ・・・。あの子が家にいるところなんて、想像出来ないものねぇ」
だよなぁ、と、彩香はグラスを口に運んだ。
だがその途端、後ろから羽交い締めにされる。
「どぉしたのよぉ彩香ぁ~、さっきからシケた顔しちゃってさぁ~!」
「無愛想なのは仕方ないけど、浮かない顔ってのはこの店に合わないわよぉ!」
「そぉよぉ、そんな顔してると、元気付けてやりたくなっちゃうじゃない!」
真後ろと両脇からガッチリと動きを押さえ込まれている彩香。
この店の人気ホステストリオ、イチゴとキウイとグレープだ。
「・・・お前ら・・・」
飲もうとしたウイスキーを顔中に浴びた彩香は、わなわなと震える。
当然、3人がかりでガッチリと囲んでいるのは、彩香から不意打ちの攻撃を食らわない為である。
オカマちゃんと言っても所詮男、しかも3人とも一般の男性よりも遥かにガッチリ体型だ。
さすがの彩香も、身動きひとつ出来ずにいる。
「あぁアナタ達、あのホクロの子が何処にいるかなんて・・・知らないわよね?」
桜子も協力してくれようとしているのは分かるが、答えを期待しているような口振りではない。
「さぁ?」
「そうねぇ・・・あの子ほど訳が分からない子って居ないものね」
キウイとグレープは、予想通りの答えを言った。
「分かったからいい加減離せよ!」
羽交い締めから逃れようと、彩香はもがく。