ハッピー☆ラッキー
ようやく搾り出した言葉。
これでいいんだ。
しばらくは引きずってしまうけれど、
あきらめられる。
「え……ちょっと、ケイって……慶介のこと?」
千鶴さんの声のトーンが変わった。
今さら何を言ってるの?
あなたのステキな彼ですよ。
でも、彼女の質問に頷く元気も答える気力も残っていない。
「ねぇ、答えてよ!!!!」
強い口調で話しかける千鶴さんだけど、
無理です。
「おいっ!何やってるんだ?」
「ナナ先輩!ちょっとアンタ、ナナ先輩に何したのよ!!!?」
「ナナ先輩!しっかりして!!!!」
駆けつけた生活指導の先生と亜子と千尋の声が聞こえた。
もう、
限界、です……
暗くなる視界の中、意識を手放した。
.