ハッピー☆ラッキー



千尋の加入が起爆剤となり、チームが一丸となった。


レギュラー、控え選手関係なく切磋琢磨する姿は、他の運動部にも刺激を与え、学校内が活気に満ち溢れた。


亜子と千尋の二枚看板で、春と夏の地区大会では優勝を果たし、快進撃を繰り広げた。


「今年は優勝できそうだな」


インターハイが終わったお兄ちゃん、もちろん今年も全国制覇を成し遂げたことは言うまでもない。


「確かに今までにないベストメンバーだけど、お兄ちゃんよく言うじゃない?勝負は水物だから最後までわからないって。ただ、全力を尽くす……それだけだよ」


そう、その言葉どおり、全国大会では格下チームの粘り強いプレーに苦しめられた試合もあった。


さすが、地区予選を勝ち抜いてきただけあって、そう簡単には勝たせてはもらえなかった。



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