ハッピー☆ラッキー
「ナナ、どうした!!!!」
わたしの叫び声に、お兄ちゃん達が病室に飛び込んで来た。
「ナナちゃん、どこか苦しいところはない?」
美鶴代先生が脈をとり、聴診した。
「落ち着いたみたいだけど、突然大きな声出すから驚いたわ」
安堵の表情を見せたけれど、
「千鶴のバカのことは気にしなくていいぞ、俺とこいつは仲のいい男友達みたいなもんだからな。
全くどうしたらナナのことを浮気相手だなんて勘違いできるのか理解に苦しむよ」
呆れ顔のお兄ちゃんに、
「ちょっとバカって何?誰が男友達よ!レディに向かって失礼じゃないの!!!!
元はといえばお姉ちゃんのこと放っておく海翔が悪いんでしょ!!!?」
千鶴さんも反撃の手を緩めなかった。
千鶴さんのように気が強くて、率直に言える人はわたしが最も苦手とするタイプ。
わたしも千鶴さんみたいに強かったらキャプテン達を蹴散らすことができたのかもしれない。
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