ハッピー☆ラッキー
「ガキのくせに生意気なこと言うんじゃねぇ!!!」
もっと冷やかしたかったけれど、本気で怒りそうなのでやめておこう……。
「もう、海翔くんたら、ナナちゃんだってもうすぐ18歳なんだし、もう立派なレディよ。
でも、2年前ナナちゃんがここに入院しなかったら私達は出会うことなかったんだから……ナナちゃんには感謝しないとね」
美鶴代先生がお兄ちゃんを窘める。
「まぁ、確かにそうだけど……」
きっと、美鶴代先生がお兄ちゃんの頑なだった心を解きほぐしてくれたに違いない。
何はともあれ、お兄ちゃんが女性不信にならなくて良かった。
「お姉ちゃん、海翔、ちょっとナナさんとふたりきりで話をさせてもらいたいんだけど」
千鶴さんがわたしを見た。
えっ……
ふたりきり、って……
ガチンコ対決?
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