ハッピー☆ラッキー



「は、はぁ……」


ファンが見たら瞬殺だ……。


「お姉ちゃん、わたし帰るわ。ラッキーの散歩の時間だし……」


千鶴さんは帰り支度を始めた。


「えっ!?いつも慶介に押し付けているあなたがどういう風の吹き回し?」


千鶴さんが驚く美鶴代先生に何かを耳打ちした。


「えっ……そうなの!?ふふふっ!」


驚いた美鶴代先生がわたしを見て意味ありげな笑みを浮かべた。


怖……


やっぱりこのふたりは姉妹だ……。


黒いオーラが見えるような気がする……。


「そうしたら海翔くんも千鶴と一緒にハッピーの散歩に行ってきたらどう?元々あなたの犬でしょ?

ナナちゃんは今夜ここに泊まりなんだし、ご両親だってこちらに向かっているんだからあなたしかいないじゃない?

はい!そういうことでよろしくっ!」


美鶴代先生の穏やかだけど威圧感を感じる言葉に、改めて千鶴さんとケイくんとの血の繋がりを感じたことは言うまでもない……。



.
< 184 / 275 >

この作品をシェア

pagetop