ハッピー☆ラッキー
「でも、ごちそう作る前に連絡が来て良かったわ。ナナのいないバースデーパーティーなんてできないもの。
せっかくのお誕生日に入院だなんて……勉強してくれるのは親として嬉しいことよ。だけど、体を壊しては元も子もないじゃないの。
お父さんもお母さんも、ナナが元気でいてくれることが一番なんだから」
お母さんからいつになく優しい言葉をかけられ、大雨が降るのではないかと窓の外を見ていると、
「いけない!天気予報で今夜雷雨って言ってたわよね?慌てて来たから洗濯物出しっ放しだわ。
ナナも元気そうだし、お父さん、降ってこないうちに帰りましょ」
そう言うと、そそくさと病室を後にした。
夕食が終わって、消灯までまだまだ時間があったけれど、睡眠不足が祟り、うつらうつらしていると、
コンコン!
病室のドアをノックする音が聞こえた。
お兄ちゃん?
それとも、美鶴代先生?
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