ハッピー☆ラッキー
始まりは間違いから



「もぉぉぉ!!!!ナナ先輩、聞いてくださいよー!!!!」


放課後の図書館。


飛び込んできた千尋によってその静けさが打ち破られた。


「シーッ!千尋っ、ここは図書館。静かに!」


同じテーブルにいた亜子が眉をひそめ、静かに咎めた。


「だって、寛貴先輩が……」


千尋の大きな目から涙がぽろぽろとこぼれ落ちた。


「「「シーーッ!!!」」」


中間試験の前とあって、勉強に勤しむ生徒達の非難に満ちた視線がいっせいに突き刺さる。


怖……。


もうっ、千尋のヤツ。


空気読めっての!!!!



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