ハッピー☆ラッキー
過去との対峙
──羽田空港。
「先輩、こっちですよ~!」
千尋がわたしを見つけ、手招きをする。
考えに考えて行くことを決めた全国大会。
別にケイくんに釣られて行くわけじゃない。
だって、
男子とは試合会場も試合日程も違う。
そんなことは始めからわかっていた。
試合に出場することよりも、行ったら何かが変わるのではないか、
そんな予感があったから。
「あれ?西城のみんなは?」
わざと聞いてみると千尋の顔が引きつった。
「えっ…あっ、あの…亜子せんぱーい!!!!」
千尋に振られた亜子は落ち着いたもので、
「あぁ、別便じゃないですか?」
なんて、しれっと言ってのけるから、
ボカッ!
ゴツンッ!
「いたーーい!!!!」
「痛っ!何するんですか!!!?」
千尋と亜子に軽くゲンコツをお見舞いした。
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