ハッピー☆ラッキー



「そう、そのとおり。だから、帰るね!!!!」


亜子から逃げるように校門を飛び出した。


「せんぱーい!!!!今度千尋と先輩のコイバナ、じっくり聞かせてもらいますからねー!」


追いかけるように亜子の悪魔の叫び声が聞こえてきたけれど、振り払うように駅まで猛ダッシュした。


冗談じゃない。


学校と学年しかわからない年下イケメンに恋したなんて言った日には、あのふたりのこと、イ
ジリ倒されるのが目に見えている。


いや、あらゆる伝手を使って徹底的に調べ上げるかも……。


そんなことになったら先輩の威厳形無し……。


あれ?


威厳なんてあったかしら?



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