ハッピー☆ラッキー

試合は明東大付属のサーブから始まった。


彼女達が狙うのは……


結衣


サーブをセッターに打たせ、トスを封じ込めることで攻撃力を落とす。


明東大付属が使いそうな姑息な戦法だ。


やはり結衣を狙ってサーブを打ってきた。


でも、そんなことは想定内。


こんなこともあろうかと何度も練習したんだから。


結衣がアンダーで高く上げ、千尋がエンドラインいっぱいにスパイクを決め、1点を先取。


会場内は大歓声に沸いた。


「よしっ！」


ここまではいい。


彼女達に同じ手はもう通用しない。


ここからが本当の勝負。


久保先生から熱い指示が飛ぶ。


試合は1セット目から点を取られたら取り返すという大接戦。


明東大付属相手によく粘っている。


予想外の展開に会場内の空気も熱くなった。



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