ハッピー☆ラッキー



といっても、ダッシュで走るわけではない。


話ができるくらいのゆっくりとしたペース(ランニングの本には『ニコニコペース』と書いてあった)で走るわたしに合わせ、軽快な走りでハッピーは着いてくる。


うーん、気持ちいい。


走っていると嫌なことも悩みも忘れて平常心に戻れる。


30分ほど走るとハッピーに疲れの色が見え始めた。


少しずつペースを落として散走から再び散歩に戻る。


ゆっくりとした足取りでクーリングダウンをする。


「わぁ、素敵な家。どんな人が住んでいるんだろうね?ハッピー」


最近建ったばかりの白い壁の大きな家の前を通り過ぎながらあれこれ妄想を繰り広げる。


大企業の社長もしくはお医者さんとか?


もしかして芸能人だったりして?


いつかは住んでみたいな、こういう家。



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