ハッピー☆ラッキー



「はい…福山さんちの女の子なのでハッピーなんです」


ハッピーは、福山の福をとってハッピーと名づけた。


名づけたのはお兄ちゃん。


その時はネーミングセンスが悪いと家族中で大ブーイングだったけれど、彼のようなイケメンくんに呼ばれるととても良い名前のように思えてしまう現金なわたし……。


「そっか……福山さんなんだ」


わぁぁぁ!!!!


聞いてもいないのに、勝手に名乗ってしまった……。


余計なこと言ってしまい、ちょっぴり自己嫌悪に。


「いるんだな、同じような名づけ方をする人が……」


彼はそう言うと、クックッとかみ殺すように笑った。


「お、同じって……?」


笑っている理由を聞きたくて、ドキドキしながら言葉を絞り出した。


「ラッキーは幸坂さんちの次男だからラッキーなんだ」


彼はそう言うと、恥ずかしそうに笑った。


やばい……


その笑顔は反則です……。



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