王子様と堕姫様
私の家族はこの王子様に殺された。
父、母、兄、私の幸せな世界を壊した張本人。
伝染病なんてほぼ嘘だ。
伝染病患者なんてどこにもみられなかった。
私の国は豊かだった。
国民の皆もいい人ばかりで、
困っている人がいたら
皆でどうにかしようという人ばかりだった。
そんな国を領地拡大のために
この国は支配しようとしていた。
私がこの地へ送られる時、
父と母は言った。
『家族でこの国を出たら平和に暮らそう。
必ず迎えに行く。待っててくれ。』と。
しかし何年経っても
誰も迎えには来てくれなかった。