王子様と堕姫様
王子の部屋は思ったより何もなかった。
すっきりしてる部屋で、
窓から見える景色がとても綺麗だった。
「寂しい部屋…」
黒と白でモノクロにまとめられている見た目。
家具は必要最低限なものしかない。
机には小さな写真が一つ立てられているだけだった。
覗いてしまおうかとも思ったが、
王子様のプライベート、
ここは遠慮することにした。
どこに居ればいいのか分からず、
ただひたすらとウロウロとする。
窓を眺めたり、
広くて寝心地の良さそうなベッドを見つめてみたり。
何分か経っても王子が来る気配はなく、
いつの間にか私は王子のベッドで眠ってしまった。