王子様と堕姫様
目を覚ますとそこは王子の部屋だった。
「っああああ!!
やってしまった!寝てしまった…」
服もぐちゃぐちゃ、髪もぐちゃぐちゃ。
女の子としてはとてもやってはいけない格好だった。
近くに目線を下すと、
ソファに王子が寝ていた。
この国の王子様をソファなんて場所に
寝かせてしまった。
「シオン様…ごめんなさい…」
そう呟くと、
私はそっと部屋を出ていった。
早く着替えなきゃ着替えなきゃ。
廊下を走って自分の部屋へと向かう。
「着替えたらもう一度部屋覗いてみよう。」
と思っていたら、
私の部屋の前にふてくされた顔をしたエリカがいた。