隣の雪水
大家さんの部屋につくと、
皆は具材待ちだった。
「わー、遅くなって御免なさい!」
急いで準備に取り掛かろうとしたが、
そういえば瀬波くんの姿が見当たらない。
さっきから思っては居たのだが、
彼は相当の自由人だ。
「瀬波くーん、手伝って」
お金持ちだか何だか知らないけど、
一緒に食べるのだから
手伝ってもらわないわけにはいかない。
「雪凪ちゃん、誰そのいい男。」
言われると思った。
「大学の友人です。」
友人でもない気がするけど一応。
「雪凪ちゃーん、俺は何したらい?」
「えっ、名前…」
さっきまで名前でなんて呼んでなかったのに
いきなりなんだ…
部屋が暑いせいか少し顔がほてったきがした。