鈍恋diary

かなり怪しいと思ってたけど、夏帆はホントに企んでなかったらしい。

ケーキ屋さんに着いて、あたしたちは思う存分ケーキを堪能…

このお店じゃ、年に2回だけのケーキバイキング。

人が多いかと思ってたけど…運良く10分くらいでお店に入れた。

「やっぱ美味しいよね…スポンジふわふわ」

「ホノは、ここのクリーム好き!甘すぎないし…いくらでも食べれる」

「わかったから、クリーム拭きなよ…ついてるよ?」

紙ナプキンを渡してクリームがついてる場所を教えたら、穂花は慌てて拭いてた。

「この後どうする?」

「電車まで時間あるよね…どこで時間潰そっか?」

「あたしはどこでもいいよ。特に行きたいトコもないから」

なんて話してたら、突然穂花の携帯が鳴って…

「びっくりしたぁ…あれ?博信君だ…なんだろ?」

「ってか、私の方は尚之君から掛かってるんだけど…」

夏帆の言葉に、あたしは思わず溜め息が出てしまった。

「ここ来るって言ったの?」

「うん…ごめん」

「いいよ、もう。とりあえず二人とも出なよ」

同じタイミングで電話掛けてくるとか、何考えてんだか…

どっちか一人にしとけばいいじゃん。
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