鈍恋diary
「谷川で待ち合わせってことは、谷中出身の子?」
「そうだけど…何?紹介しないって言ったでしょ?」
しないってか、できるわけない…ってのが正しいんだけど。
「俺のツレ谷中だから、知り合いかもしれねぇし…どんな子?」
「見た目可愛いけど、中身キツい子…あんたの苦手なタイプだから、残念だったわね」
「類友かよ…ゆっこちゃんみたいな天然かと思った」
それは穂花かな?
友季子も穂花も人の話聞かないし、超マイペースな天然だもん。
「なぁ、フミ…これやるから、谷川着いたらちょっと付き合ってくんない?」
「チョコ?」
しかも、このホワイトチョコあたしの最近のお気に入りのだ。
でも、ハルに付き合うとロクなことにならないし…
「5分でいいし、お前黙ってればいいから…」
「なんか企んでるでしょ?」
「でも、フミはチョコ好きだろ?」
チョコであたしを買収しようとかいい度胸してんじゃん!