鈍恋diary
なんの罰ゲームなのか…
なんで無理矢理歌わされなきゃなんないのか…
文句言いたいけど、貴史君の言う事が間違ってるとも言えなくて、何も言えない。
「ホノちゃん、ちょっとごめん…席譲って」
なんて言いながら、貴史君はあたしの隣りに座って…
あたしに歌えとか言っときながら自分が選曲してて、意味わかんなくなる。
「お前がよく歌ってるって聞いたから、歌えんだろ?一緒に歌ってやるから、ちゃんと歌えよ」
イントロが始まってボソッと告げられた言葉より、その表情に魅せられた気がした。
ちょっと拗ねたような顔して…目が合ったら誤魔化すみたいに、意地悪い笑顔向けて来て…
なんか腹立つけど、憎めないヤツだって…
そう思わせるモノがあった。