鈍恋diary

「あのさ…別にあたしを女の子扱いしなくていいよ?男友達だったら、くっ付いて歩いたりしないでしょ?」

「当たり前だろ、気持ち悪ぃこと言うな!」

「だったら、手とか繋がなくていいと思うよ?」

女の子扱いされるの、なんか落ち着かないし…

貴史君的には、男友達といるのと変わらないと思うし。

「男友達じゃねぇだろ?史華は女だし…お前ほっとくと危ねぇんだよ」

「女の子扱いしてもらわなくていいし、迷子にはならないよ?」

「迷子って…そういう意味じゃねぇっての。ホントお前面倒だな」

だったら構わなくていいのに…

ホントよくわからない人。

結局、貴史君に手を掴まれて、またしても手を繋いだまま歩くことになった。

なんなんだろって思ってたけど、途中でその理由がわかった気がする。

あたしの手を引っ張るでもなく、貴史君はあたしの歩くペースに合わせてくれてた。

もしかしたら、口が悪いだけで…その印象よりずっといい人なのかもしれない。
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