鈍恋diary

「結局は自分を追い詰めるだけって気付きもしない人多いよね」

「史華とは逆だな」

「え?」

「史華は自分傷付く方選んで、相手傷付けないようにって…わかってて自分追い詰めるタイプだろ?」

あたし、そんなこと考えてないけど…

「無自覚なのか?

カラオケの時も、来た目的変わってるのに黙り込んだまま、他のヤツ楽しんでるみたいだからガマンしてただろ?」

「別に…そんなんじゃないって」

「足捻挫した時も悪化してるの隠そうとしてた…悪化したって言ったら、庇おうとした俺が気にすると思ったからだろ?」

そういうことまで考えてたとは思わない。

ただ、迷惑掛けるの悪いって思ったからで…

「今日も、強引に誘ったのに来たのは、詫びって言ったからで…電話して断ることしなかったのは、俺の都合考えててタイミング逃したとかだろ?」

「そんなんじゃないって…」

「そう言うのも、俺に気を遣ってるから…だろ?俺に気遣いとかしなくていいっての」

なんで…

あたし、何も言ってないのに…

なんでわかっちゃうの?
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