鈍恋diary
「史華…それ、後半でスコア伸びて?2ゲーム目はガターとか取らないだろ?」
「あ…うん。7フレくらいまではボロボロ…なんでわかっちゃうの?」
「ハンデなくていい。多分、史華考えすぎて余計な力入れてるだけだろうから」
「あんまりボーリングしないから、感覚取り戻すまで時間掛かるからだよ?貴史君上手くても、あたし足引っ張るよ!」
ウソ吐くべきだったかも…
貴史君って負けず嫌いな感じするし、あたしホント自信ないのに。
「祐太、ハンデなしで負けんの嫌だから…スプリットだけは出すなよ?」
「祐太、ガンガンスプリット出していいからな?龍樹はカバー苦手だから」
スプリット…あたしもよく出しちゃうんだけど、それ。
「貴史君、あの…」
「スプリット気にしなくていいから。俺、龍樹みたいに力で倒す方じゃないから、多少はカバーできる」
なんか勝負しないとか言ってたのに、ヤル気になってる?
負けちゃったらお前のせいだ…とかならないよね??
「あとな、レーンにあるマーク見て投げてみろ。力を入れてとか考えずに真っ直ぐ差し出す感じで…」
「でも、そうするとスプリット出やすいよ?」
「スプリット気にしなくていいっつっただろ?真ん中投げてればガターにはならないから、それだけで十分」
確かに…ガターよりは倒せる方がいいもんね。