鈍恋diary

「史華…それ、後半でスコア伸びて?2ゲーム目はガターとか取らないだろ?」

「あ…うん。7フレくらいまではボロボロ…なんでわかっちゃうの?」

「ハンデなくていい。多分、史華考えすぎて余計な力入れてるだけだろうから」

「あんまりボーリングしないから、感覚取り戻すまで時間掛かるからだよ?貴史君上手くても、あたし足引っ張るよ!」

ウソ吐くべきだったかも…

貴史君って負けず嫌いな感じするし、あたしホント自信ないのに。

「祐太、ハンデなしで負けんの嫌だから…スプリットだけは出すなよ?」

「祐太、ガンガンスプリット出していいからな?龍樹はカバー苦手だから」

スプリット…あたしもよく出しちゃうんだけど、それ。

「貴史君、あの…」

「スプリット気にしなくていいから。俺、龍樹みたいに力で倒す方じゃないから、多少はカバーできる」

なんか勝負しないとか言ってたのに、ヤル気になってる?

負けちゃったらお前のせいだ…とかならないよね??

「あとな、レーンにあるマーク見て投げてみろ。力を入れてとか考えずに真っ直ぐ差し出す感じで…」

「でも、そうするとスプリット出やすいよ?」

「スプリット気にしなくていいっつっただろ?真ん中投げてればガターにはならないから、それだけで十分」

確かに…ガターよりは倒せる方がいいもんね。

< 140 / 197 >

この作品をシェア

pagetop