鈍恋diary

「祐太、出すなって言った直後に出すなよ！」

「ごめん…でもまだこれなら取れる確率高いし」

真ん中の５番ピンと左端の10番ピンが残ったスプリット…

「じゃあ、お前取れよ！」

「龍樹投げるより、祐太のが取れる確率高いよな…コレ」

「タカ〜、お前ムカつくな…取れたら、すみませんでした、お兄様って言えよ？」

なんか低次元な兄弟ゲンカになってる。

でも、貴史君は平然としてて…

「もし龍樹さんが取ったら言うの？」

「言うわけねぇし、龍樹は取れない」

なんでそんな自信満々に断言できるのか不思議…

だけど、貴史君の言ったことは当たってて…

龍樹さんが投げたボールは、５番ピンだけ倒して10番ピンには当たらなかった。

「飛ばして当てるとか運もあるし、左利きの祐太がフックやる方が可能性高いって話だ」

「そうなんだ…」

ちゃんと知識もあって上手いんだ…

なんかちょっと見直したかも。