鈍恋diary

背はそんな変わらないけど、やっぱ男の子なだけあって、力じゃ敵わない。

振り解こうとしてはみたけど、全然ダメだった。

「ちょっと…ホントなんなのあんた!」

「ごめん!」

いきなり怒鳴って来たし、文句でも言いたい気分だったのに、突然頭を下げられて、ますます訳がわからない。

「言い過ぎたの謝る。無理矢理歌わせたのも悪かった…んで、こうやって連れ出したのも…ホントごめん」

「あ…でも、あんたの言う事わからない訳じゃないし…あたしも悪かったからお互い様だと思うし…ごめんなさい」

「いや…一方的に俺が悪いから。史ちゃんは気にしなくていい」

「あ、別に呼び捨てでいいよ?…ってか、どこまで行くの??」

「さっきのは勢いだったんだけど、いいならいいや。史華にお詫びしなきゃだから、コンビニ」

やっぱこの人の考えはよくわからない。
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