鈍恋diary
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「史ちゃん…大丈夫?」

「え?…あぁ、ごめん。ちょっとボーッとしちゃってた」

お昼休み、お弁当を食べてたら、穂花が心配そうに覗き込んできた。

「史ちゃん、なんかあったでしょ?」

「なんかって…別に何もないよ?」

夏帆にまで覗き込まれて、あたしはとっさに首を振る。

なんかありまくりだけど、あたし自身の問題だし、夏帆や穂花に相談してどうにかなるとも思えない。

それに…夏帆の誘いを断ってたことバレちゃうし。

「…貴史君となんかあった?

あのね、土曜日…貴史君と史ちゃん一緒だったの、ホノたち知ってるし…なんかあったなら言ってくれていいんだよ?」

なんでバレてるの?

貴史君が話したってこと?!

なんで…

「ヒロ君とナオ君にメール来て、多分史ちゃんだろうねってみんなで話してたの」

「メールって、貴史君が?」

「ヒロ君とナオ君の友達…谷川駅で貴史君の中学の同級生に会わなかった?その人が、貴史君が女の子とデートしてるってメールしてきたんだよ」

それってハルの友達…あの時バス停のとこにいた誰かだ、きっと。
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