鈍恋diary
11/21

学校が休みで、予定もなくて…

本屋にでも行こうかな〜って。

一人だとゆっくり見れるし、ちょっと遠いけど、品揃えの豊富なトコに行こう!

そう思った1時間前のあたしを恨みたい。

何コレ…悪夢?!

あたしの左隣りには航希がいて、右隣りには貴史君。

友達と約束してるって言ってた航希は、春日駅まで一緒に行くって言い出して…

谷川で乗り換えして座ってたら、貴史君が来て、航希に気付かずあたしの隣りに座ってきて…

偶然だし、仕方ないのはわかるけど、この二人の間にいるのは息が詰まりそう。

「史華〜、喉乾いた」

「またなの?」

「なんかある?」

「紅茶…全部飲まないでよ?」

鞄から紅茶を取り出して、念押ししながら航希に渡す。

「バカ…お前なんでそういうこと平然とするんだよ!」

「え…何が?」

貴史君にいきなり怒られても、何が悪いのかさっぱり。

「史華そういうの気にしないヤツだから、いつものことだけど?」

「お前は違うだろ?」

「別に…俺も気にしない。あんたもいる?」

あたしの紅茶なんだけど、何勝手に自分のみたいに聞いてくれてんのか…
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