鈍恋diary
もしかして、ずっと見られてた?
…って、そんなわけないか。
なんか自意識過剰なこと考えちゃって、バカみたい。
「お前って、意外と考えてること顔に出るんだな」
「え…違う!別に勘違いしてないからっ!誤解しないでよね?!」
「やっぱバカ正直…」
ゲラゲラ笑い出した貴史君を見て、嵌められたのだと気付いた。
なんかもう、腹立つのを通り越して呆れる。
ホント、この人嫌な性格してる!
「怒んなって…史華、笑うと可愛いからそういう顔するともったいねぇぞ?」
「あたし可愛くないから、どんな顔しようが変わりません!」
「可愛げねぇな…素直に褒められとけよ?」
思ってもないこと言われて、誰が信じるかっての…
可愛げなくて結構!
見え透いたお世辞に喜んで見せるほど、あたしは人間できてない。