鈍恋diary

「別にいいじゃん、俺と史華の仲だし」

「また訳わかんないこと言わないでくれる？穂花が本気にするでしょ！」

「ん〜、でも実際仲良いし…俺、史華好きだから」

さらっと言うけど、そういうのを穂花は誤解するのに…

「史華も俺のこと嫌いじゃないよな？」

「嫌いじゃないけど、好きでもないわよ…あんたに付き合ってたら疲れる」

「そういうの付き合ってみてから言ってよ」

「そういう意味の付き合うじゃない！あんたの相手してるだけで疲れるって意味！」

航希のはわざと言ってるって、わかるけど…

穂花は真に受けそう…思考回路なんか変わってるから…

「史華のケチ」

「ケチで結構」

「意地悪…」

「もう黙りな…」

「じゃあ、隆平降りたら隣りに座ってくれる？」

コイツの思考回路もどうかしてる…

落ち込んだフリしてたら許されるとでも思ってんの？

「変なことしないから…」

「断る」

「約束するから、一緒に帰ろ？一人だと寂しいから…」

ギュッて、あたしの腰にしがみつく航希は、ホント腹黒い…

「史ちゃん…許してあげたら？コウ君反省してるし、可哀想」

「穂花…コイツが反省とかするわけないから」

「でも、やっぱり可哀想だよ…一人で帰るの寂しいだろうし、史ちゃんも誰かと一緒の方がいいでしょ？」

コイツと帰るくらいなら一人の方がマシな気もするけど…

「史華…お願い」

上目遣いでお願いとか、女か！

しかも、コレ全部計算してやってるから、ホント引く…

穂花はコイツの本性知らなさすぎる！