鈍恋diary
「あれは別にベタベタしてた訳じゃないから!」

「彼氏とそういうことしたいのはわかるけど、ハグまでにしとけよな…電車内でキスまですんなよ!」

「はぁ?!してないわよ、そんなこと!
だいたい、彼氏じゃないから…なんでそうなんのよ?」

キスって何?

なんでそんな勘違いされてんの?!

もうヤダ…他の人にもそんなふうに見られてたなら死にたいくらい恥ずかしい。

「彼氏じゃないって…彼氏でもないヤツにあんなベタベタ触らせてんのか?」

「いや…触らせてるって言うか、航希がくっ付いてくるの!」

「あぁ…そういうことか。なんか納得した」

何を納得したのかしらないけど、一人で納得しないでほしいんだけど…

「あんま歳下からかうなよ?」

「からかってないわよ…人聞き悪いこと言わないでくれる?」

「あ〜、史華って結構鈍い?誰がどう見てもアイツが史華のこと好きなの丸分かりだと思うぞ?」

鈍いって…ホント腹立つはコイツ!

「あたしと航希はそんなんじゃないから…周りがそう勘違いしてるだけでしょ?」

「そんなんだと思うぞ…俺、すっげー睨まれたし」

「なんで航希があんたのこと睨む必要があるの?気のせいじゃないの?」

知り合いだとも言ってないのに、そんな必要ある?

…そう言えば、勝ち目ないとか航希が言ってたから、勝手に変なライバル心でも持ってたからってこと?
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