鈍恋diary

「あんたに気にしてもらわなくて結構!」

「言うと思った…俺の勝手だから、ほっとけよ!

ってか座れば?捻挫してるなら、その方がいいぞ」

グイッてあたしの手を引いて、貴史君は隣りに座らせた。

「…なんで捻挫してるの知ってんの?」

「見てたらわかる」

「あんたって人間観察好きなの?」

「なんだよそれ…そんな悪趣味してねぇよ」

見ててわかるとか言うし、なんか妙に他人の性格とか分析しちゃってる感じしたからだけど…

「手繋ぐの好きなの?」

「いや、別に…」

「じゃあ、離してくれない?」

さっき掴まれた手、まだ握られたまま。

この間みたいに、離すタイミング逃してそのままとか嫌だし…

「聞いてる?離してって言ってんだけど?」

「別に手ぐらい繋いでてもいいだろ?」

「なんであんたと手繋いでなきゃいけないのよ!」

「史華が逃げそうだから」

なんなのコイツ…ホント何考えてるか理解できない。

からかってる?おもしろがってる?

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